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どのような経路で感染するのか

感染症が発生する経路について

どのような経路で感染症が発生するのかを紹介します。感染経路を理解することで、どういった点に注意して環境整備に取り組むべきかが見えてくるはずです。

感染症が発生する経路について

何かに触れることで感染する「接触感染」

ウイルスや細菌が付着したものに直接触れる、あるいはそれに触れたものを通して自身の身体に付着することで感染します。代表的なのは疥癬や水虫で、触れる機会が多い場所や汚物が飛散しやすい場所では注意が必要です。タオルの共有や消毒のし忘れなどで感染するため、不用意にものに触れず、物品を使い回す際にはしっかり消毒しなければなりません。
身の回りのものを拭いて綺麗にすることを「環境清拭」と呼びますが、その際には消毒用アルコールや次亜塩素酸ナトリウムを含んだクロスを使用します。最近は様々な商品が開発されているため、シーンに応じて使い分けましょう。クロスの選び方については以下のサイトを参考にしてください。

「環境クロスの選定時にチェックすべきポイント」

他者の飛沫により感染する「飛沫感染」

感染症を持っている人が咳やくしゃみをすることでウイルスや細菌が飛散し、他者の体内に侵入して感染します。インフルエンザがその代表で、食事やレクリエーションなど多くの人が集まる場所では飛沫感染のリスクが高くなります。また、感染症にかかっている人は咳やくしゃみの頻度も多くなる傾向にあります。飛沫は目に見えないため、適度な距離感を意識しなければなりません。マスクの着用だけでなく、正しい咳エチケットを徹底する必要があります。咳エチケットについては、以下のサイトを参考にしてください。

「咳エチケット」

空気中に漂うウイルスが原因の「空気感染」

水分が蒸発し、微粒子となって空気中に漂っているウイルスや細菌が、呼吸によって体内に侵入することで感染します。他者が近くにいなくても感染する可能性があり、密閉した空間では特に感染リスクが高くなります。マスクを着用していても、ウイルスや細菌の粒子が小さいとマスクを通過してしまいます。微粒子を通さない特殊なマスクもありますが、一般的に使用される頻度は少ないため、適度に換気をすることが大切です。

他者の血液が体内に入ることで感染する「血液媒介感染」

血液に含まれる感染源が他者の体内に入ることで感染します。B型肝炎やC型肝炎、HIVなどが該当します。輸血や針刺しなどが原因になるため介護施設での発生率は低いものの、採血や血糖測定などを行う場合もあるので注意しなければなりません。使用する機材を清潔に保ち、きちんと消毒されているか確認する必要があります。仮に血液媒体感染の原因となる疾患を持つ高齢者がいた場合、感染拡大を防止するために即座に上司へ申告しましょう。